本番で「十分に解答できなかった」と後悔することも
2021年度合格
東北大学法科大学院・既修 2021年修了
やはり
120分の時間管理の練習のために、過去問や模試を利用して
起案の回数を最低限確保することは不可欠だと思います。私は今年の
司法試験の民法と行政法で時間が不足し、
最後の設問で十分に解答できなかったため、直前期に数通の起案を行うことが必要だったと感じています。
そもそも、「起案に抵抗感がある」場合は
論文式試験対策の1つとして、「書く訓練」の大事さや起案の回数を挙げられることがありますが、そもそも「起案に抵抗感がある」場合はどのように解消したら良いでしょうか。そこで3つのツールを活用した、解消法をご紹介します。
- ノートを活用する
- 演習書を活用する
- 過去問題を活用する
1ノートを活用する
2021年度合格
千葉大学法科大学院・既修 2018年修了
私は起案への抵抗感を減らすため、1度目の不合格以降、
起案はB5ノートに書くことに決めました。このようにすれば、ノート1冊を鞄に入れるだけで
常に数十枚の起案用紙を持ち歩いているのと同じことになり、ノートは起案用紙ほど場所を取らないため、
起案用紙を持ち歩く準備や置き場所の制約から解放されるだけでなく、
見直しも容易になります。
起案用紙と異なる形式が気になる時は
2021年度合格
千葉大学法科大学院・既修 2018年修了
形式の違いが気になる人は、
ノートの上から23行目までに起案し、
残りの余白はメモ欄にでも使えば良いと思います。
1行あたりに書ける字数は、起案用紙にしろ、ノートにしろ、せいぜい
20~30字程度で変わらないでしょうから、これで形式の違いはほぼなくなります。
2演習書を活用する
2021年度合格
千葉大学法科大学院・既修 2018年修了
短文の事例問題が掲載された演習書を6割ほど潰して、肩慣らしを行いました。何故6割という数字なのかというと、例えば30問前後の演習書の場合、18問程度潰せば
聞いたことのある論点はおおよそ網羅できるからです。
演習書・演習本に偏り気味な勉強法は
注意が必要
2021年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2021年修了
論文に関して演習本ばかり解いている人がいますが、
過去問は必ずやるようにしてください。演習本は良問がたくさん載っているので
基礎の確認には最適ではあるものの、
実際の司法試験レベルの問題を解き慣れておかないと本番で意表を突く問題が出た時に対応できなくなるためです。
3過去問題を活用する
2021年度合格
日本大学法科大学院・既修 2018年修了
3年生の9月から年内は、司法試験の過去問に本格的に着手しました。具体的な方法としては、年内は平成18年度以外の問題について、
自分が1行あたりに何文字書けるかを把握し、
Wordで8枚以内に収まる形で、自分が完璧だと思う答案を
採点趣旨や採点実感、予備校の参考答案を見ながら何時間でもかけて作成するという方法を行っていました。この勉強のおかげで
試験委員の着眼点を一定程度把握することができました。
18年度の過去問の取扱いについて
2021年度合格
日本大学法科大学院・既修 2018年修了
18年度の過去問は
新司法試験の初年度ということもあるので、
現在の試験の形式と大きくことなること、
内容としても難しいことから、論点のみ把握するにとどめました。
予備校の参考答案が手元にない時は
2021年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2021年修了
論文式試験では「
論文演習セミナー」
の解説を参考にしていました。学者の先生による論点の解説だけではなく、現場で
受験生が書ける答案を意識した解答例も示されており、ただアカデミックに問題を扱うのではなく、
現実的な視点で書かれているのが良かったです。私は解答例を参考にしながら、
捨てる論点と書かなければならない論点を自分なりに整理していました。
解答例をそのまま真似しないように
注意しよう
2021年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2021年修了
論文を書く際には、「
論文演習セミナー」の解答例をそのまま真似するのではなく、
自説に従った場合にどのような書き方になるのかを考えながら答案を書いてください。出題の趣旨や採点実感を読んでみると、司法試験は
基本的な学説や有名な判例をきちんと理解しているかを聞いていることが分かります。つまり、
受験生が分かった気になっている論点や判例をいかに深く掘り下げて、
自分なりの論理的な説明ができるかが勝負の分かれ目です。
自分なりに説明ができるように、
解答例を上手く活用しよう
「
論文演習セミナー」ではオリジナルの演習問題の他、司法試験の過去問題も収録しており、
令和3年司法試験も
令和3年12月21日に追加収録いたしました。
また、問題にあわせて「
司法試験の問題と解説(日本評論社)」に収録されている
解説や解答例のPDFを掲載しているので、演習後も解説や解答例を参考にして、答案の「書き方」スキルや知識を補いながら復習できます
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