2024/11/21

短答式試験、甘く見ていない
合否を分ける目標点数の決め方と勉強法

在校生 修了生 過去問 模試

司法試験合格の必須条件

 2023年度合格 
名古屋大学法科大学院・既修 2022年修了

   声を大にして申し上げたいことは、短答式試験を軽んじないことです。周りの受験生をみても、短答式試験の点数と論文式試験の点数はだいたい比例しており、短答式試験の点数が悪いにもかかわらず、論文式試験の点数がとても良いという人は見たことがありません。すなわち、合格するには短答でしっかり点を取ることが必須条件だということです。

司法試験の短答式試験とは

 司法試験の短答式試験は、憲法、民法、刑法の3科目について行われ、筆記の方法で行われる論文式試験とは異なり、マークシートで解答する問題で、裁判官や検察官、弁護士を目指す受験生の皆さんが専門的な法律知識を有しているか等を目的に出題されます。
【司法試験の短答式試験】
試験科目 問題数(配点) 試験時間
憲法 20問程度
(50点満点)
50分
民法 36問程度
(75点満点)
75分
刑法 20問程度
(50点満点)
50分

短答式試験で目指す目標点

目標点数がわからない受験生

 2022年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2022年修了

   論文式試験に不安があるわけではなかったのですが、本試験でのミスは誰にでもあり得ます。万が一に備えて、「短答式試験で得点できるので少しのミスは大丈夫」という自信と保険のために、140点以上を目標としていました。

目標140点以上に設定する理由

 2022年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2022年修了

   論文式試験の方が得点も多く難易度が高いためか、短答式試験対策は後回しにして直前期に詰め込む受験生が多いように感じます。しかし、司法試験全体の配点を見ても、短答式試験で平均プラス30点ほど得点することで論文式試験でのミスを挽回できると考えていました。

問題演習の優先順位

 2023年度合格 
東京大学法科大学院・既修 2024年修了(在学中受験)

   司法試験の合格には、過去問演習が何よりも重要です。多くの科目で、過去の試験で出題された論点が再度出題されています。例えば、2023年の憲法では、何年かぶりに第14条・第25条が出題されましたので、古い年度の過去問を演習していたかどうかが明暗を分けたように思います。短答式試験についても同様です。私が行った試験対策は過去問演習のみでしたが、結果をみてもそれで必要十分だったように思います。

短答式試験に苦手意識がある場合

 2022年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・未修 2022年修了

   短答式試験は苦手意識があったため、正直、直前まで勉強をやりたくないという気持ちがありました。そこで、模試までに短答式試験対策を終わらせ、苦手意識をなくすという目標を立てました。その目標に向けて学習したことで、短答式試験対策のめどがつきました。そのため、試験直前に短答式試験のための時間を多く投下せずにすみ、論文式試験対策に集中できました。

自分が短答式試験が苦手なのかを知る方法

模試を受験する受験生

 2022年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

   「[短答式]全国実力確認テストを利用したことで、短答式試験が苦手であるということを早い段階で知ることができました。

[短答式]全国実力確認テストとは

   株式会社TKCが全国の法科大学院在校生・修了生を対象に実施している、司法試験の内容に対応した模試試験です。この模試試験は司法試験と同じ問題数・タイムテーブルで行われるので、本試験前のシミュレーションとして最適です。

TKCの模試はいつ受験できる TKC主催模試の詳細を見てみる

「全国実力確認テスト」の利活用のススメ

苦手科目・分野を早期発見する

 2023年度合格 
同志社大学法科大学院・既修 2024年修了(在学中受験)

   12月ごろの「[短答式]TKC全国実力確認テスト」では、自分の短答の知識が極めて危うく、特に民法の知識がまるでないことを把握できたため大変有効でした。

制限時間内に問題を解くことに慣れる

 2023年度合格 
東京大学法科大学院・既修 2023年修了

   「[短答式]TKC全国実力確認テスト」は、年に3回、定期的に行われ、私は全て受験しました。短答式試験の過去問だけ解いていても、問題を覚えてしまうことで実力を確認できません。そのため、制限時間内に未知なる問題を解く機会を強制的に設けることで現在の実力を確認できました。

 2023年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2023年修了

   模試受験以前は選択肢ごとに短答式試験の勉強をしていたので、「本番と同じ時間で通して短答式試験を解くことの大切さ」を知ることができ、受験してよかったと思っています。

正しい+新しい知識をインプットする

 2023年度合格 
東京大学法科大学院・既修 2023年修了

   短答式試験の過去問だけでは、過去問以降の法改正などの新しい知識を学習することができません。そのため、復習の際に法改正などのインプットができる点も大変有用であったと思います。

 2023年度合格 
同志社大学法科大学院・既修 2024年修了(在学中受験)

   模試受験後の復習としては、間違えた問題をまずは一周復習し、その後周辺知識についても勉強し直していました。 模試を受験する受験生

まとめ

 2023年度合格 
京都大学法科大学院・既修 2023年修了

   私は司法試験本番1か月半前に急いで短答式試験に取り組んだのですが、急ピッチで仕上げたせいか、本番では短答式試験で失敗してしまいました。足切りは食らわずとも、短答式試験の成績が悪いと3か月先の司法試験合格発表の日までソワソワして落ち着かないことになりますし、数点の差が合否を決めることもあるので、短答式試験の成績は良いに越したことはありません。 そのため、短答式試験も重視しておきましょう。
誤答問題の解きなおしで、
自信がない箇所を克服しよう
TKC主催模試の実施結果は、「TKC法科大学院修了生サポートシステム」内の「Web成績表」にて確認できます。「Web成績表」では成績を確認できる他、模試で不正解だった問題に絞り込んだ復習ができるので、苦手な問題・分野を早めに克服して短答式試験でもしっかり点数を獲得していきましょう
※下記画面は、令和6年「全国統一模試」受験以降表示されます。
WEB成績表短答式復習
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